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多言語サイト制作の完全ガイド|目的設計から費用・SEO・運用まで

多言語サイト制作の完全ガイド

インバウンドの拡大や海外取引の増加を背景に、自社サイトを多言語化したいと考える企業が増えています。一方で、いざ多言語サイト制作に着手しようとすると、「どの言語から始めればよいのか」「翻訳ツールで十分なのか」「費用はどのくらいかかるのか」「公開後の運用はどうするのか」など、判断に迷う論点が次々と出てきます。

多言語サイトは、日本語サイトをそのまま翻訳すれば完成するものではありません。届けたい相手と目的を定め、現地で伝わる表現に置き換え、検索エンジンにも正しく認識される構造を整え、公開後も更新し続ける。この一連の設計があってはじめて、海外や訪日のユーザーに「伝わる」サイトになります。

この記事では、多言語サイト制作の基礎知識から、目的別の設計、制作方法の比較、費用相場、多言語SEO、制作会社の選び方までを順を追って解説します。また、専門性やブランドの価値を「相手に伝わる言葉」へ翻訳した実例も紹介します。

多言語サイトとは|「翻訳しただけのサイト」との違い

多言語サイトとは、日本語以外の言語にも対応し、複数の言語で情報を提供するWebサイトです。英語や中国語、韓国語など、届けたい国や地域の言語でコンテンツを表示し、海外のユーザーや在留外国人、訪日客に必要な情報を伝えます。

ここでまず押さえておきたいのは、多言語サイトは「日本語を別の言語に置き換えただけのサイト」とは異なるという点です。言葉を訳すだけでは、現地の文化や商習慣に馴染まず、かえって読み手の離脱を招く場合があります。多言語サイト制作で問われるのは、翻訳の正確さに加えて、相手の国の感覚に合わせて情報を最適化する力です。

「翻訳」と「ローカライズ」は別のもの

多言語サイトを考えるうえで重要なのが、「国際化」と「地域化(ローカライズ)」という2つの考え方です。どちらも欠かせない要素ですが、役割が異なります。

国際化(i18n)|多言語に対応するための土台づくり

国際化とは、さまざまな言語や地域に対応できるようにするための土台づくりを指します。どの言語の文字でも正しく表示できる文字コードを採用したり、言語によって文章の長さが変わってもレイアウトが崩れない柔軟な設計にしたりする工程です。サイトの基盤にあたる部分のため、後から変更しにくく、初期の設計段階で考慮しておく必要があります。

地域化/ローカライズ(l10n)|現地の文化に合わせた最適化

地域化(ローカライズ)とは、国際化された土台の上に、特定の国や地域の文化・習慣に合わせてサイトを最適化することです。単なる翻訳にとどまらず、通貨や日付の表記、画像や色の使い方、現地の法律への対応までを含みます。日本では一般的な表現でも、特定の文化圏では意図が伝わりにくい場合があるため、現地の感覚に寄り添う調整が求められます。

自動翻訳・ブラウザ翻訳だけでは不十分な理由

ブラウザの翻訳機能や自動翻訳ツールを使えば、サイトを多言語に表示すること自体は可能です。しかし、想定していない言語へ自動的に翻訳されると、デザインが崩れたり、表現の質によって本来伝えたい内容が正しく届かなかったりするリスクがあります。

特に専門用語やキャッチコピーは、単語を機械的に置き換えるだけでは意図が伝わりにくくなります。企業の信頼性に関わる情報を発信する以上、自動翻訳に頼り切るのではなく、現地で伝わる表現に整える工程が欠かせません。多言語サイトは、目的に応じて作り分けるサイトの一種です。サイトの種類ごとの考え方は、

目的別のサイトの分け方について解説したホームページの5つの種類の記事もご覧ください。

なぜ今、多言語サイト制作が求められるのか|市場データで読み解く必要性

多言語サイトの必要性は、近年の市場データからも読み取れます。インバウンドと海外取引、それぞれの観点から現状を確認します。

インバウンド市場の拡大|訪日客は初めて4,000万人を超えた

日本政府観光局(JNTO)の推計によると、2025年の訪日外客数は約4,268万人となり、初めて年間4,000万人を超え、過去最高を更新しました。また観光庁の「インバウンド消費動向調査」(確報、2026年3月発表)では、2025年の訪日外国人旅行消費額は9兆4,549億円となり、前年比16.4%増で過去最高を記録しています。

政府は「観光立国推進基本計画」で、2030年に訪日客6,000万人・消費額15兆円という目標を掲げています。訪日客や在留外国人に向けて、英語や中国語などで自社のサービスを正しく案内できるかどうかは、集客や売上に直結する論点になりつつあります。

観光庁の同調査によると、国籍・地域別の旅行消費額は中国がもっとも多く、台湾・米国・韓国・香港が続き、上位5つの国・地域で全体の6割以上を占めています。どの国や地域の言語を優先するかを考えるうえで、こうした内訳は判断の手がかりになります。

越境EC・海外取引の伸長|日本製品への需要は世界で高まっている

海外に向けた販売の面でも、市場は広がっています。経済産業省の「令和6年度電子商取引に関する市場調査」(2025年8月公表)によると、2024年に中国の消費者が日本の事業者から購入した越境ECの金額は2兆6,372億円、米国の消費者による購入額は1兆5,978億円と、いずれも前年から増加しています。

さらに同調査では、世界全体の越境EC市場規模は2024年に約1.01兆米ドルと推計され、2034年には6.72兆米ドルに達すると予測されています。海外の顧客と取引する企業にとって、現地の言語で情報を届ける窓口を持つことの重要性は、今後さらに高まると考えられます。海外への発信施策の考え方は、

複雑な時代のWeb媒体でのプロモーション戦略について解説した記事も参考になります。

多言語サイトがもたらす3つの価値

多言語サイトの効果は、海外ユーザーへの情報提供だけにとどまりません。主な価値を3つの観点から見ていきます。

1. 海外・訪日ユーザーへ直接アプローチできる

現地の言語で情報を提供できれば、海外の顧客に直接アプローチできます。母国語で読める情報は、商品やサービスへの信頼感につながり、購入や利用のハードルを下げます。訪日客の多くは旅行前や滞在中にインターネットで情報を集めるため、多言語サイトがあれば店舗や施設への来訪につながりやすくなります。

2. 企業の信頼性とブランド価値が高まる

多言語に対応していること自体が、海外との取引や交流に前向きな企業であるという印象を与えます。日本国内のユーザーやこれから採用する人材に対しても、グローバルな姿勢を示すことができ、ブランド価値の向上に寄与します。

3. グローバル人材の採用にもつながる

多言語サイトは、海外人材や日本で働く外国人材に向けた発信の場にもなります。企業の理念や事業内容を複数の言語で伝えられれば、採用市場での見え方にも良い影響を与えます。

多言語サイトには2つの目的がある|「海外向け」と「国内向け」で設計は変わる

多言語サイト制作で最初に整理したいのが、「誰に向けたサイトなのか」です。多言語化の目的は大きく2つに分かれ、どちらを軸にするかで設計の方向性が変わります。

海外向け|越境取引・海外BtoB・グローバルブランディング

1つ目は、海外に住むユーザーや企業に向けた発信です。海外の取引先と直接やり取りするBtoB企業、越境ECで自社製品を販売したい企業、海外でブランドを認知させたい企業などが該当します。この場合は、現地の検索エンジンや商習慣、競合の状況まで踏まえた設計が必要です。海外のBtoB取引で伝えるべきコンテンツの考え方は、

BtoB企業のホームページで成果につながるコンテンツについて解説した記事もご参照ください。

国内向け|インバウンド・在留外国人への対応

2つ目は、日本国内にいる外国人ユーザーに向けた発信です。訪日客に向けて飲食店や宿泊施設、観光施設の情報を案内したり、日本で暮らす外国人に向けてサービスを説明したりするケースが該当します。日本国内での利用が前提となるため、海外向けとは求められる情報や導線が変わります。

目的を取り違えると、成果につながらない

海外向けと国内向けでは、対応すべき言語の優先順位、必要なコンテンツ、検索対策の進め方が異なります。たとえば、訪日客向けに英語と中国語を整えたいのに、海外の検索市場を意識した重い設計に時間をかけてしまうと、本来届けたい相手に届かないまま費用だけがかさみます。最初に目的を明確にすることが、多言語サイト制作の成否を左右します。

多言語サイトに載せるべきコンテンツと要素

多言語サイトでは、日本語サイトのすべてをそのまま訳すのではなく、現地のユーザーが本当に必要とする情報を見極めて掲載することが大切です。ここでは、多言語サイトに載せておきたいコンテンツと要素を確認します。

海外・訪日ユーザーが求める基本情報

会社概要や事業・製品の紹介、問い合わせ先など、企業の基本情報は多言語サイトでも欠かせません。海外のユーザーは、その企業がどのような会社で、何を提供しているのかを母国語で確認できることに安心感を覚えます。専門的な内容ほど、相手の理解度に合わせて噛み砕いた説明を添えることが効果的です。

現地で信頼を得るための情報

海外との取引では、企業の信頼性を示す情報が重視されます。これまでの実績や品質管理の体制、取得している認証などを掲載することで、はじめて接点を持つ相手にも問い合わせてもらいやすくなります。日本国内では当たり前の情報でも、海外のユーザーにとっては大切な判断材料になります。

行動につながる導線を用意する

情報を伝えるだけでなく、問い合わせや資料請求といった次の行動につなげる導線も重要です。問い合わせフォームや資料ダウンロードの窓口を、各言語のユーザーが迷わず使える形で用意します。海外向けの場合は、時差や連絡手段の違いも踏まえて、返信までの流れを設計しておくと安心です。

多言語サイト制作の進め方|5つのステップ

多言語サイト制作は、おおむね次の5つのステップで進みます。各ステップで判断すべき点を順に確認します。

ステップ1|目的とターゲット国・言語を決める

まず、どの国や地域に向けて、何のために発信するのかを決めます。現在のサイトでアクセスの多い国や、今後展開する予定のある地域を踏まえ、対応する言語と優先順位を定めます。最初からすべての言語に対応しようとせず、目的に直結する言語から着手するほうが、費用も運用負担も抑えられます。

ステップ2|翻訳範囲とサイト構造を設計する

次に、どのページを翻訳するかを決めます。全ページを翻訳するのか、海外ユーザーの関心が高いページに絞るのかで、手間とコストが変わります。また、会社概要・商品やサービスの紹介・問い合わせフォームなど、現地のユーザーに必要な情報を見直し、情報設計を整えます。日本語サイトの構成をそのまま流用するのではなく、現地のユーザーが求める順序や粒度に合わせて組み替える視点が役立ちます。

ステップ3|翻訳・ローカライズを行う

設計が固まったら、翻訳とローカライズに進みます。専門用語やキャッチコピーは、現地のニュアンスを理解した翻訳者やネイティブによる確認を取り入れ、品質を担保します。色や画像、表記の慣習なども、現地の文化に合わせて調整します。機械翻訳を下訳として活用する場合も、最終的には人の目で確認し、伝わる表現に仕上げる工程を設けることが望ましいといえます。

ステップ4|多言語SEO・技術要件を整える

公開に向けて、言語ごとのURL設計や、検索エンジンに言語を正しく伝えるための技術的な対応を整えます。多言語サイトでは、この技術要件を軽視すると検索エンジンに正しく評価されません。詳しくは後述します。

ステップ5|公開・運用・改善を続ける

多言語サイトは、公開して終わりではありません。日本語サイトを更新するたびに、各言語版も合わせて更新する必要があります。運用フェーズの工数を見込んだうえで、無理なく続けられる体制を整えることが大切です。公開後はアクセス状況や問い合わせの動きを確認し、改善を重ねていきます。

多言語サイトの制作方法は主に4タイプ|メリットと注意点を比較

多言語サイトの作り方には、いくつかの方法があります。それぞれにメリットと注意点があるため、目的と運用体制に合わせて選びます。

① 既存サイトの一部を翻訳する

既存の日本語サイトのうち、海外ユーザーの関心が高いページに絞って翻訳する方法です。対象を限定することで、手間とコストを抑えられます。すべてを翻訳する必要がない場合や、まずは小さく始めて反応を見たい場合に向いています。

② CMS(WordPress等)の多言語プラグインを使う

WordPressなどのCMSで運用しているサイトでは、多言語化のためのプラグインを追加する方法があります。既存の環境をそのまま活かせるため、初期費用を比較的抑えられます。ただし、プラグインは複数言語に対応させる枠組みであり、翻訳作業そのものは別途必要です。ページ数が多いサイトや更新頻度が高いサイトでは、運用担当者の負担が増える点に注意します。

③ 自動翻訳ツール・サブスク型サービスを使う

既存サイトにタグを追加するだけで翻訳・表示を自動化するサービスもあります。導入の手軽さが魅力ですが、自動翻訳の精度には限界があり、ビジネスで使う文章としては表現の調整が必要な場面があります。ブランドや専門性を重視する場合は、自動翻訳をそのまま公開せず、確認・修正の工程を設けることが望ましいといえます。

④ リニューアルして多言語サイトを新規構築する

既存サイトのリニューアルに合わせて、多言語対応を前提とした構造で新たに作り直す方法です。情報設計やデザイン、SEOまで多言語を見据えて設計できるため、海外向けに本格的に展開したい場合に適しています。サイトの作り直しを検討している場合は、

失敗しないための判断基準や費用感をまとめたサイトリニューアルの記事もご確認ください。

多言語サイトの費用相場と制作期間の目安

多言語サイトの費用は、対応する言語数やページ数、翻訳の方法、サイトを新規に作るか既存サイトを活かすかによって大きく変わります。まず、費用を左右する要素を確認します。

制作費を左右する3つの要素

多言語サイトの費用は、次の3つの要素で大きく変動します。

言語数|対応する言語が増えるほど費用は上がる

対応する言語が増えるほど、翻訳や実装の作業量が増え、費用も上がります。最初から多くの言語に対応するのではなく、優先度の高い言語から段階的に増やす進め方が、費用を管理しやすくなります。

ページ数・翻訳範囲|全ページか主要ページかで変わる

翻訳するページの数も費用に直結します。全ページを翻訳するのか、海外ユーザーの関心が高いページに絞るのかで、総額は変わります。目的に照らして翻訳範囲を見極めることが、費用の最適化につながります。

翻訳の手法・品質|機械翻訳か人による翻訳か

自動翻訳を活用するか、専門の翻訳者やネイティブによる翻訳を行うかでも費用は変わります。ブランドや専門性を重視する領域では、品質を担保するための工程に相応のコストがかかります。

ケース別の費用の目安

具体的な費用は、既存サイトを活かすか新規に作り直すか、また対応する言語数やページ数によって変わります。ここでは、制作会社各社が公開している料金や一般的な相場をもとに、ケース別のおおよその目安を示します。実際の費用は要件によって異なるため、複数社から見積もりを取って比較することをおすすめします。

既存の日本語サイトの一部を多言語化する場合は、対象を関心の高いページに絞ることで、日本語サイトの制作費の3割程度からを目安に始められます。サイト全体を多言語化する場合や、1つの言語を新たに追加する場合は、言語切り替えの実装や翻訳の作業が加わるため、もとの制作費の1.5倍から3倍程度が一つの目安になります。

多言語を前提に新しく構築する場合は、小規模から中規模のサイトでおおよそ50万円から100万円程度、ページ数や搭載する機能が増えると100万円から300万円程度になることもあります。さらに、EC機能や決済・会員機能を含む大規模なサイトや、対応言語が多いサイトでは、数百万円以上になることもあります。

見積もりを比較する際は、翻訳の品質や対応するページ数、言語切り替えの仕組みなど、含まれる範囲が会社によって異なる点に注意が必要です。同じ条件で並べて比べることで、金額の妥当性を判断しやすくなります。

見落としやすい「運用フェーズ」のコスト

多言語サイトは、一度作れば終わりではありません。サイトを更新するたびに、各言語版にも翻訳と反映の作業が発生します。初期の制作費だけでなく、公開後の運用にかかる費用も含めて計画することが重要です。ホームページ制作費の全体感をつかみたい場合は、

業者の種別ごとの違いも含めて解説したホームページ制作の費用相場の記事も参考になります。

制作期間の目安と進め方

多言語サイトの制作期間は、対応する言語数やページ数、翻訳の方法によって変わります。一般的なサイト制作に翻訳とローカライズの工程が加わるため、日本語サイト単体よりも時間がかかる傾向があります。短期間での公開を急ぐと、翻訳の品質や情報設計が後回しになりやすいため、目的に照らして無理のないスケジュールを組むことが大切です。

まずは優先度の高い言語と主要なページから公開し、運用しながら対応範囲を広げていく進め方であれば、初期の負担を抑えつつ着実に整えられます。

多言語SEOで失敗しないための技術ポイント

多言語サイトは、現地のユーザーに見つけてもらえてはじめて意味を持ちます。検索エンジンに言語や地域を正しく伝えるための技術的なポイントを押さえておきます。

言語ごとにURLを分ける|3つの方法と特徴

多言語SEOに対応するには、言語ごとにURLを分ける必要があります。分け方には、国別ドメイン・サブドメイン・サブディレクトリの3つがあり、それぞれ特徴が異なります。URL構成の前提となる仕組みは、

初心者向けにまとめたドメインとサーバーの記事もあわせてご覧ください。

国別ドメイン(ccTLD)|国ごとに独立したドメイン

国別ドメインは、国や地域ごとに独立したドメインを使う方法です。対象国を明確に示せる一方で、ドメインごとに評価を積み上げる必要があります。新しいドメインを立ち上げた場合、検索結果に表示されるまでには一定の期間がかかります。

立ち上げ後の検索表示の時期については、新規ドメインがいつ検索に出るかを解説した記事が参考になります。

サブドメイン|メインドメインの下に言語を分ける

サブドメインは、メインドメインの前に言語の識別子を付けて分ける方法です。国別ドメインよりも管理しやすく、言語ごとの構成をまとめやすいという特徴があります。

サブディレクトリ|1つのドメインで言語を分ける

サブディレクトリは、1つのドメインのなかで言語ごとにフォルダを分ける方法です。メインドメインの評価を引き継ぎやすく、運用負担を抑えやすいという特徴があります。どの方法が適しているかは、サイトの規模や目的によって変わります。

hreflang属性で言語・地域を正しく伝える

検索エンジンが各ページの言語や対象地域を正しく判別できるよう、hreflang属性などで明示することが大切です。また、ページのタイトルや説明文も各言語に翻訳し、検索結果に表示された際に何のページかが伝わるよう整えます。

自動翻訳の無断公開はペナルティのリスクがある

自動翻訳した文章をそのまま公開すると、読みにくくなるだけでなく、検索エンジンの品質に関する考え方に照らして評価を得にくくなる場合があります。時間と費用をかけて制作したサイトが正当に評価されるよう、翻訳の品質を整えてから公開することが望ましいといえます。

ターゲット国の検索環境の違いも踏まえる

検索エンジンは、国や地域によって主流のサービスが異なります。日本で一般的な検索エンジンが、海外の特定の市場ではあまり使われていない場合もあります。海外向けに多言語サイトを展開する際は、ターゲットとする国でよく使われている検索エンジンや、現地ユーザーの検索の仕方を踏まえてキーワードを設計することが、見つけてもらううえで効果的です。

AI検索・AI Overview時代の多言語コンテンツ設計

近年は、検索結果の上部にAIによる回答が表示される場面が増えています。こうした環境では、どの言語であっても、情報が整理され、信頼できる発信元から提供されているかが問われます。多言語サイトでも、正確で一貫した情報を、構造を明確にして発信することが、これからの検索環境への対応につながります。

多言語サイトで陥りやすい失敗と注意点

多言語サイト制作には、日本語サイトにはない難しさがあります。ここでは、よくある失敗とその回避策を確認します。

直訳・機械翻訳のまま公開してしまう

もっとも多い失敗が、日本語をそのまま直訳して公開してしまうことです。不自然な翻訳や誤訳は、企業の信頼性を損なう要因になります。専門用語やキャッチコピーは、現地のニュアンスを理解した人による確認を取り入れることで、伝わる表現に整えられます。

文化・法規制への配慮が不足している

情報を発信する際は、対象となる国の文化や法律への配慮が必要です。日本では一般的な表現や色使いが、特定の文化圏では別の意味を持つこともあります。また、海外からのアクセスが想定されるサイトでは、現地の個人情報保護に関する法規制への対応が求められる場合があります。

言語切り替えのUI・デザインに無理がある

ユーザーが言語を切り替えやすいかどうかも、使い勝手を左右します。言語数が少ない場合はヘッダーに言語名を並べ、言語数が多い場合は一覧から選べるようにするなど、デザインの妨げにならない形で配置を工夫します。

翻訳の一貫性や用語の管理ができていない

複数の言語やページで翻訳を進めると、同じ用語が異なる訳語で表記されたり、表現のトーンがばらついたりすることがあります。ブランド名や製品名、専門用語の訳し方を事前に決めておき、サイト全体で一貫させることが、伝わりやすさと信頼感につながります。

公開後に更新が止まり、情報が古くなる

多言語サイトは、運用の負担が日本語サイトの何倍にもなりがちです。更新の体制を整えておかないと、各言語版の情報が古いまま放置され、かえって信頼を損ねます。誰が、どの範囲を、どの頻度で更新するのかを、制作の段階で決めておくことが大切です。

多言語サイト制作会社の選び方|5つのチェックポイント

多言語サイト制作は、通常のサイト制作よりも考慮すべき要素が多く、発注先選びの難易度が高くなります。制作会社マッチングメディアなどの情報も参考にしつつ、次の5つの観点で見極めることをおすすめします。

1. 単なる翻訳でなく「現地に伝わる表現」ができるか

既存の日本語サイトをただ翻訳するのではなく、現地の商習慣やターゲット層の感覚に合わせた表現ができるかどうかを確認します。直訳のままでは、現地のユーザーに響きません。

2. 戦略・ブランド設計から相談できるか

「どの言語で、どの範囲を、どう届けるか」という戦略から相談できる会社であれば、目的に沿ったサイトに仕上がりやすくなります。翻訳の前段にある設計まで踏み込めるかどうかが、成果を分けます。

3. 写真・動画・原稿などコンテンツ制作まで対応できるか

伝わるサイトには、デザイン以前に「伝わる素材」が必要です。原稿や写真、動画まで一貫して制作できる会社であれば、素材が用意できずに制作が止まる事態を避けられます。

4. 多言語SEO・公開後の運用まで伴走できるか

公開後に現地のユーザーへ届けるには、多言語SEOや更新の運用が欠かせません。制作だけでなく、公開後の改善まで継続して伴走できる会社を選ぶことで、サイトを資産として育てていけます。

5. コミュニケーションが密に取れるか

多言語サイト制作は、関わる担当者が多く、工程も複雑です。疑問や要望を気兼ねなく相談でき、進行を主導できる会社であれば、安心してプロジェクトを進められます。

多言語サイト制作の進め方でお悩みなら、OKデザイン(株式会社ええやん)にご相談ください。

OKデザイン(株式会社ええやん)は、累計取引社数350社以上・プロジェクト400件以上の実績をもとに、事業・ブランド・顧客心理を整理する「ええやんメソッド」で戦略から設計します。多言語サイトも、目的の整理から制作・公開後の運用まで一気通貫で伴走します。

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「らしさ」を世界に翻訳する|OKデザインの多言語サイト支援

多言語サイトで本当に難しいのは、言葉を訳すことよりも、その企業ならではの価値を現地の言葉で「伝わる」形にすることです。OKデザイン(株式会社ええやん)は、戦略から表現、公開後の運用までを通して支援します。

戦略から設計する「ええやんメソッド」

OKデザインは、事業・ブランド・顧客心理を整理して独自性を構築する「ええやんメソッド」を設計プロセスとして掲げています。多言語サイトでも、まず「誰に・何を・どう届けるか」を見極め、対象国や言語の優先順位、必要なコンテンツを見極めたうえで制作に進みます。

直訳ではなく「らしさ」を現地語に乗せる

OKデザインは、企業の魅力を「派手さ」ではなく「らしさ」として捉え、言葉とデザインで伝える設計を重視しています。多言語サイトにおいても、機械的な直訳ではなく、その企業らしさが現地のユーザーに伝わる表現を目指します。ブランドの考え方は、

ブランディングの意味をわかりやすく解説したブランディングとはの記事でも紹介しています。

素材制作から多言語SEO・運用まで一気通貫

OKデザインは、もともとデザイン制作から始まった会社として、原稿・写真・動画・イラストまでコンテンツを一貫して制作できる体制を持っています。さらに、SEOや広告など公開後に「届ける」施策まで、机上の提案で終わらせず実行まで対応します。多言語サイトの制作・運用に関するご相談は、

コーポレートサイト制作WEBマーケティング支援のページをご覧ください。また、ブランディングSEO対策LP制作など、目的に応じた支援も可能です。

制作事例|専門性とグローバル展開を「伝わる言葉」にした実例

ここでは、専門性の高い価値やブランドを「伝わる言葉」として形にした事例と、実際に多言語対応を導入した事例を紹介します。多言語サイトに通じる「伝え方の設計」と、海外ユーザーへの対応という両面からご覧ください。

多言語サイトの本質は、自社の価値を相手に伝わる形へ置き換えることにあります。言語が日本語であっても外国語であっても、専門的な内容やブランドの想いを、受け手に届く表現へと翻訳する力が求められます。次に紹介する事例は、その考え方を体現したものです。

日中をつなぐ化学品企業の専門性を、伝わる言葉に|神戸精化株式会社様

神戸精化株式会社様は、化学品の貿易や、生分解性バイオマスプラスチックであるポリ乳酸(PLA)の販売を手がける企業です。日中をつなぐ貿易を軸に、世界へとネットワークを広げようとされています。

OKデザインは、専門性の高いポリ乳酸を中高生にも理解できるよう、平易な言葉で伝える特設サイトを制作しました。専門的な原稿を、読み手に合わせて分かりやすく編集する工程まで担当しています。さらに、関心を持った相手が資料を受け取れるダウンロードフォームを設け、問い合わせにつながる導線を設計しました。

専門的で伝わりにくい価値を、相手に届く言葉へ置き換える。この考え方は、現地のユーザーに伝わる多言語サイトを設計するうえでも共通しています。

多言語対応で海外の利用者にも価値を届ける|株式会社MJC様

株式会社MJC様は、建設・不動産分野で事業を展開する企業です。事業拡大を見据え、集客と採用の両面で成果につながるサイトへのリニューアルをご相談いただきました。OKデザインは、動画やモーショングラフィックスでブランドの存在感を訴求し、複雑になりがちな事業フローを図式化して、直感的に伝わる構成に整えています。

あわせて多言語対応を導入し、海外の利用者にも情報が届くサイトに仕上げました。日本語で築いた「らしさ」を、言語の壁を越えて届けるための設計が参考になります。グループ会社のサイト制作もあわせて担当し、全体で統一感のあるブランド表現につなげました。

よくある質問(FAQ)

Q. まず何語から対応すればよいですか?

対応する言語は、目的とターゲットによって変わります。海外向けであれば取引先や販売先の多い国の言語、訪日客向けであれば来訪が多い国の言語が起点になります。アクセス状況や事業の方向性を踏まえ、優先度の高い言語から段階的に増やす進め方をおすすめします。

Q. 自動翻訳ツールだけで作っても問題ありませんか?

表示だけであれば可能ですが、ビジネスで使う文章としては表現の調整が必要な場面があります。特に専門用語やキャッチコピーは、現地のニュアンスを理解した確認を取り入れることで、信頼性を保てます。自動翻訳をそのまま公開すると、検索エンジンの評価を得にくくなる場合もあるため注意が必要です。

Q. 既存の日本語サイトを活かして多言語化できますか?

可能です。既存サイトの一部を翻訳する方法や、CMSのプラグインを使う方法、リニューアルに合わせて多言語対応の構造で作り直す方法があります。サイトの状態や目的に応じて、適した方法を選びます。

Q. 遠方でも相談できますか?

OKデザインは、オンラインを中心に全国に対応しています。関西では対面でのご提案も積極的に実施しており、必要に応じて遠方への訪問も可能です。

Q. 多言語化すると日本語サイトのSEOに影響しますか?

言語ごとにURLを分け、検索エンジンに各ページの言語や対象地域を正しく伝える設計ができていれば、日本語サイトの評価に悪い影響を与えずに多言語化を進められます。むしろ、適切に設計された多言語サイトは、海外からの流入を新たに獲得する機会になります。

Q. 公開後の更新や運用も依頼できますか?

はい、公開後の更新や多言語SEO、広告運用までご相談いただけます。多言語サイトは公開して終わりではなく、現地のユーザーへ継続して情報を届けることで成果につながります。新しい商品やサービスの情報を各言語へ反映したり、アクセス状況を見ながら改善を重ねたりと、サイトを長期の資産として育てる運用まで伴走します。

Q. 多言語サイトの費用を抑える方法はありますか?

対応する言語と範囲を絞り込むことで、初期費用を抑えられます。まずアクセスや事業上の優先度が高い言語に限定し、主要なページから多言語化する方法であれば、効果を見ながら段階的に範囲を広げられます。すべてを一度に対応するよりも、成果を確かめながら投資の判断をしやすくなります。

Q. 制作期間はどのくらいかかりますか?

対応する言語数やページ数、翻訳の方法によって変わります。一般的なサイト制作に翻訳とローカライズの工程が加わるため、日本語サイト単体よりも時間を見込む必要があります。優先度の高い言語から段階的に進める方法であれば、早い段階で公開しながら範囲を広げられます。

まとめ|多言語サイトは「作る」より「伝わる・育てる」が成否を分ける

多言語サイト制作は、日本語サイトを翻訳すれば完成するものではありません。誰に何を届けるのかという目的を定め、現地で伝わる表現に整え、検索エンジンにも正しく認識される構造をつくり、公開後も更新し続ける。この一連を設計できてはじめて、海外や訪日のユーザーに届くサイトになります。

OKデザインは、事業・ブランド・顧客心理を整理する「ええやんメソッド」を起点に、戦略から表現、公開後の運用までを一気通貫で支援します。累計取引社数350社以上・プロジェクト400件以上の経験をもとに、その企業らしさを現地に伝わる形へと翻訳します。多言語サイトを検討する際は、まず目的の整理から相談してみることが近道です。

多言語サイトの制作・リニューアルのご相談は、OKデザイン(株式会社ええやん)へ。

「自社の強みを現地に伝わる言葉にしたい」「海外や訪日のユーザーに届くサイトに作り直したい」「公開後の運用まで任せたい」。そんな想いに、戦略から表現・運用まで一気通貫で伴走します。

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