不動産業界の物件探しは、いまやほぼすべてがインターネットから始まります。お客様はSUUMOやLIFULL HOME’Sといった大手ポータルサイトで条件に合う物件を探し、最終的に「この会社に問い合わせていいか」を判断するために自社ホームページを訪れます。
ところが実際の不動産会社の自社サイトには、こんな悩みが多く寄せられます。
- ポータル経由の流入はあるが、自社サイトからの問い合わせが伸びない
- 物件検索機能はついているが、ポータルと比べると見劣りする
- ホームページはあるが、何年も更新が止まっている
- 制作会社が多すぎて、どこに頼めばよいか判断できない
本記事では、不動産会社が成果につながるホームページを作成するために知っておきたい必須コンテンツ・費用相場・制作会社の選び方を整理します。「らしさ」を起点に差別化した不動産業界の制作実例もあわせてご紹介します。
不動産業界のWeb化の現状と自社ホームページの役割
国土交通省の住宅市場動向調査では、物件・施工者に関する情報収集方法として「インターネットで」を選ぶ割合が近年大きく増加しているとされています。住宅取得や賃貸物件の検討において、Webから情報を集めるのは当たり前の前提になりました。
また、国土交通省は2024年4月に「不動産情報ライブラリ」を公開しました。地価や周辺施設、災害リスクなどを地図上で重ねて確認できるこのサイトは、累計2,000万を超えるページビューを記録し、消費者が自分で不動産情報を調べる環境が整ってきています。
この変化は、不動産会社の自社ホームページに新しい役割を求めます。お客様はすでにポータルや国の公開情報で物件と立地を比較したうえで、「この会社にしようかどうか」を確かめにきます。つまり自社サイトは、物件カタログである以前に、信頼を積み重ねるブランドの場として設計し直す必要があります。
不動産会社のホームページが果たすべき3つの役割
ポータル経由のお客様にとっての最終確認の場
ポータルで気になる物件を見つけたお客様の多くは、その物件を扱う不動産会社の名前で検索し直します。そこで自社サイトが見つからない・古い・情報が足りないと、問い合わせ前に離脱します。自社サイトは、ポータル経由の見込み客を取りこぼさないための「最後のひと押し」を担うページです。
会社・スタッフの人柄を伝えるブランドの場
不動産取引は金額が大きく、契約に長期的な信頼が必要です。お客様は物件だけでなく「誰から買うか」「誰に任せるか」を選んでいます。会社の理念、代表者の考え、スタッフの顔ぶれが伝わるサイトは、それだけで他社に対する優位性になります。
採用・パートナー獲得の窓口
不動産業界は人材不足が続いており、採用や提携先の確保においても自社サイトの役割は大きくなっています。スタッフ採用、業者間取引、貸主オーナーへの管理営業など、複数の関係者に向けた情報発信の拠点として機能します。
不動産ホームページに必要な必須コンテンツ・機能9項目
不動産業界のホームページに掲載すべきコンテンツ・機能を、上位サイトの構成と業界実情を踏まえて9項目に整理しました。
1. 会社情報・代表者メッセージ
会社概要、所在地、宅地建物取引業免許番号、加盟協会、設立年度を明記します。代表者からのメッセージで「なぜこの仕事をしているのか」を語ると、地域密着型の不動産会社では大きな差別化要素になります。
2. スタッフ紹介
対応するスタッフの顔写真と一言メッセージは、来店前のお客様の不安を和らげます。営業担当・宅建士・管理担当など役割ごとに紹介すると、専門性と人柄が同時に伝わります。
3. 対応エリア・店舗案内
地域密着の不動産会社にとって、対応エリアの明示はSEOと信頼の両面で重要です。沿線・駅・町名のレベルで具体的に書き、店舗の地図と営業時間、来店予約の方法もあわせて掲載します。
4. 物件検索機能
エリア・沿線・駅・賃料・間取り・こだわり条件で絞り込める検索機能は、賃貸・売買どちらでも基本機能です。ATBBやレインズ、自社CMSとの連動が可能な仕組みを選ぶと、運用負荷が軽くなります。
5. 物件詳細ページ
写真・間取り図・周辺地図・設備一覧・募集条件を見やすく整理します。「ペット可」「楽器可」「学生向け」などターゲットを絞った特集ページがあると、ロングテールキーワードでの集客が期待できます。
6. 地図・周辺環境情報
最寄駅、スーパー、学校、医療機関までの距離は、物件選びで重視される情報です。Googleマップ埋め込みに加え、徒歩圏内の主要施設をテキストで補足するとAIによる検索結果でも引用されやすくなります。
7. 写真・動画コンテンツ
物件・店舗・スタッフの写真品質はサイト全体の印象を決めます。室内のパノラマ動画やスタッフ紹介動画は、内見前の判断を後押しします。写真・動画については
写真・動画で差がつくコーポレートサイトでも詳しく解説しています。
8. お客様の声・実績紹介
入居者・売買契約済みのお客様の声は、これから問い合わせるお客様にとって最大の判断材料です。実名・顔写真は無理でも、ご家族構成・物件種別・決め手を許可の範囲で掲載すると効果が高まります。実績ページの作り方は
コーポレートサイトで実績・お客様の声ページを活用した信頼獲得法にまとめています。
9. お問い合わせ・相談導線
メール・電話・LINE・来店予約フォームなど、お客様が選べる複数チャネルを用意します。フォームの項目を絞り、スマートフォンで入力しやすく設計すると問い合わせ率が改善します。
不動産ホームページ作成の費用相場と制作期間
制作費用は、サイトのタイプと搭載機能によって幅があります。Web幹事の発注金額データでは、不動産業界のホームページ制作費の平均は約106万円、中央値は約51万円とされています。発注金額の49%が50万円以下、36%が50万〜150万円、15%が150万円以上という分布です。
タイプ別の費用感
業務紹介中心のコーポレート型
会社情報・スタッフ・サービス紹介を中心とした構成で、物件検索機能を持たないタイプです。費用相場は20万〜80万円程度。物件管理を別システムで行う、または地域に根ざした名刺代わりのサイトを目指す不動産会社に向いています。
物件検索機能を備えた集客型
物件検索・地図表示・物件詳細ページなどを備え、Web経由での反響獲得を主目的にしたタイプです。費用相場は80万〜200万円程度。賃貸・売買仲介で自社サイトからの問い合わせを増やしたい不動産会社の中心レンジになります。
総合型・大規模ポータル型
複数事業(賃貸・売買・収益・管理)を一つのサイトに統合し、システム連動・会員機能・複数特集ページを備えるタイプです。費用相場は300万円以上。中堅以上の不動産会社や、複数店舗・複数事業を抱える企業向けの構成です。
制作期間の目安
コーポレート型で2〜3か月、集客型で3〜5か月、総合型で6か月以上が一般的な目安です。物件管理システムとの連動や原稿・写真の準備状況によって前後します。費用と相場の考え方は
はじめてのホームページ制作!費用相場ってナンボ?もあわせてご参照ください。
不動産業界向けの制作会社選び|失敗しない4つの視点
不動産業界専門の制作会社、汎用的なWeb制作会社、業務システム連動型のSaaSなど、選択肢は多岐にわたります。業界専門だから良い、汎用だから合わないという単純な構図ではなく、自社の目的に応じて以下4つの視点で見極めることをおすすめします。
物件管理機能の有無だけで選ばない
業界向けSaaSは物件登録・更新が便利な一方、テンプレート由来のデザインで他社と差がつきにくい傾向があります。物件機能は重要ですが、それだけで選ぶと「どこに頼んでも同じ顔のサイト」になり、ブランド形成の機会を失います。
自社更新できる仕組みを持っているか
不動産は物件情報の鮮度が命です。物件登録、お知らせ、ブログを自社で更新できるCMSが整っているかを必ず確認します。WordPressや独自CMSなど、依頼する制作会社が更新を得意とする仕組みを採用しているかは長期コストを左右します。
写真・動画・原稿などコンテンツ制作の対応範囲
公開後に「原稿が用意できなくて止まる」「掲載写真の質が低い」という事態を避けるために、コンテンツ制作の守備範囲を確認します。撮影・原稿・動画まで一気通貫で対応できる制作会社であれば、立ち上げから運用まで途切れなく進められます。
公開後の運用・改善まで支援できるか
作って終わりにせず、半年・1年単位でアクセス状況や反響数を確認し、改善提案までしてくれる体制があるかを確認します。物件更新の代行、SEO・広告の運用支援まで含めて任せたい場合は、
WEBマーケティング支援サービスのように、公開後の伴走を仕組みとして提供している制作会社が選択肢になります。
サイト制作リニューアルで失敗しない|制作会社の選び方・費用感・SEO移行のポイントでは、制作会社選びの判断軸をより詳しく解説しています。
不動産ホームページの作成・リニューアルでお悩みなら、株式会社ええやん(OKデザイン)へ
累計取引社数350社以上・プロジェクト400件以上の実績。事業・ブランド・顧客心理を整理する独自の「ええやんメソッド」で、戦略から制作、公開後の運用まで一気通貫で伴走します。サービス内容の詳細は
コーポレートサイト制作サービスをご覧ください。
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「らしさ」で選ばれる不動産ホームページの差別化戦略
「派手さ」ではなく「らしさ」で差を作る
不動産業界のホームページは、似たデザインに収れんする傾向があります。物件検索を中央に置き、エリア別バナーを並べ、定型的なお知らせを並べる構成です。これは業界共通の「型」に沿うことで安心感を与えられる一方、その会社ならではの強みは伝わりにくくなります。
OKデザインでは、企業の魅力を「派手さ」ではなく「らしさ」として捉え、必然性のある独自ポジションを設計するアプローチを取っています。地域でのつながり、扱う物件の傾向、社員の人柄、創業時の思いなど、その会社にしかない要素を言語化し、デザインと文章に落とし込むことで、お客様が「ここに頼みたい」と感じる理由を作ります。
ブランドの言語化と独自ポジション設計の進め方はブランディングサービスにも詳細を掲載しています。基本的な考え方はブランディングとは?を超簡単に解説!もご参照ください。
「ええやんメソッド」で戦略から表現までブレないサイト設計
ホームページ制作で起きやすい失敗の一つが、戦略やコンセプトがデザインの工程で薄まることです。OKデザインでは、事業・ブランド・顧客心理を整理して独自性を構築する独自設計プロセス「ええやんメソッド」によって、戦略と表現のズレを防いでいます。
ターゲット顧客の像、競合との立ち位置、伝えたい価値の優先順位を最初に整え、それをコピー、デザイン、写真選定、サイト構造に一貫して反映させていきます。中小企業のサイト設計は
中小企業のコーポレートサイト制作は「目的」から逆算が命!にも考え方をまとめています。
公開後の集客・運用施策|「上位表示は通過点」の意味
不動産ホームページは公開してからが本番です。検索結果での上位表示はゴールではなく、問い合わせ・来店・成約につながる状態を作るための通過点と捉えるのが現実的です。
エリア×物件種別のローカルSEO
「○○市 賃貸」「△△駅 中古マンション」のようなエリア×物件種別の検索クエリは、不動産ホームページの主戦場です。各エリアの特集ページを設計し、地域の生活情報、学区、駅周辺の解説を加えると、ポータルでは拾いきれないロングテールクエリで存在感を発揮できます。
キーワード設計から表現、制作実行まで一気通貫で対応するSEO対策サービスでは、上位表示を通過点と捉えた「成果につながるSEO」を提供しています。新しいドメインで運用を始めた場合の検索表示の仕組みは【保存版】新規ドメインはいつ検索に出る?で解説しています。
会社・スタッフを起点にした信頼SEO
物件SEOがポータル中心の戦いになる一方、「会社名」「代表者名」「スタッフ名」「対応エリア×会社名」といった信頼系のクエリは、自社サイトが本来優位に立ちやすい領域です。代表メッセージ、創業ストーリー、スタッフブログ、お客様の声を継続的に発信することが、長期的な指名検索の増加につながります。
物件更新を止めない運用体制
不動産ホームページで最も致命的なのは、物件情報の鮮度が落ちることです。スタッフが日次・週次で更新できる仕組みと、運用ルールの整備、必要に応じた制作会社の運用代行を組み合わせ、サイトを「稼働する資産」として育てていきます。
不動産業界の制作事例|有限会社キョウシンホーム様
ご相談の背景|サイトを持たない状態からの新規制作
有限会社キョウシンホーム様は、大阪市西区南堀江に拠点を構える不動産管理会社です。これまでホームページをお持ちでなかったため、新規制作のご依頼をいただきました。コーポレートサイトとして会社情報を発信するとともに、最大の管理物件である賃貸マンション「estaBAU南堀江」の魅力を伝え、入居希望者の獲得につなげたいというご要望でした。
制作で工夫したポイント
入居ターゲットである女性や若いカップルの写真をトップページのメインビジュアルに用い、想定するお客様像を視覚的に明確にしました。同時に、キョウシンホーム様のモットーである「まごころの不動産管理」を表現するため、サイト全体にポップで親しみやすい印象のイラストを採用し、競合との差別化を図っています。
「estaBAU南堀江」の専用ページを設け、マンションの魅力を7つの切り口に整理しました。さらにご入居者様のリアルな声や入居中のテナントを紹介することで、実際に住むイメージが湧く構成に仕上げています。
公開後の自社更新を実現する仕組み
不動産業の特性上、物件情報は更新頻度が高くなります。そこで、お客様自身で更新できるCMSを実装し、制作会社に都度依頼することなく情報を新鮮に保てる仕組みを構築しました。
制作実績の詳細はOKデザイン制作実績|キョウシンホーム様をご覧ください。
関連業界での参考事例|地域密着・無形サービスでの成果
不動産業と直接同じ業種ではないものの、地域密着営業や無形サービスという点で参考になる事例をご紹介します。
神戸精化株式会社様|お問い合わせ率3倍
BtoB向けの専門サービスを提供される神戸精化株式会社様では、ホームページリニューアルにより問い合わせ率が3倍に向上し、2年間で240件のリードを獲得しました。専門性の高い無形サービスを、お客様の検索意図に沿って整理し直した事例として、不動産仲介・管理業にも応用できる視点が含まれています。
大阪衛生株式会社様|年間50〜80件の問い合わせ
地域密着で営業を続ける大阪衛生株式会社様では、人を主役にしたデザインと業界イメージを覆す表現により、年間50〜80件の問い合わせを獲得する状態を実現しました。地域での信頼形成と、Webからの新規流入を両立させた取り組みです。
よくあるご質問
Q. 物件管理システムを使っていなくてもホームページは作れますか
作成可能です。物件数が少ない場合や、まずはコーポレートサイトとして信頼形成を優先したい場合は、物件ページをCMS上で個別に管理する方式も選べます。事業の成長に応じて段階的にシステム連動を導入する設計もご提案できます。
Q. ポータルサイトにすでに掲載していますが、自社サイトは必要ですか
必要性は高まっています。ポータルで物件を見たお客様の多くが、不動産会社名で検索し直して自社サイトを確認します。ポータル依存だけでは、信頼形成と指名検索の獲得が進まず、競合に埋もれやすくなります。
Q. 公開後の更新は自分たちでできますか
更新しやすいCMS設計を行えば、物件情報・お知らせ・スタッフブログなどは自社で更新できます。難易度の高い修正やデザイン変更については、運用支援として依頼することも可能です。
Q. 関西以外の不動産会社でも依頼できますか
可能です。OKデザインは大阪を拠点としつつ全国対応を行っており、オンライン打ち合わせを基本に、必要に応じて訪問もご相談いただけます。
まとめ|不動産のホームページは「作って終わり」ではなく「育てる装置」へ
不動産のホームページ作成で成果を出すには、見た目を整えること以上に、誰に何をどう届けるかを設計することが鍵になります。お客様はポータルや国の公開情報で物件情報を比較したうえで、最後の判断を下すために自社サイトを訪れます。そこで信頼が伝わるかどうかが、問い合わせと成約を分けます。
必須コンテンツの整備、業界特性に合った費用設計、自社の「らしさ」を起点とした差別化、そして公開後の継続的な運用。これらを一気通貫で整えることで、ホームページは営業・採用・信頼形成のすべてを支える稼働する資産になります。
不動産会社のホームページ作成・リニューアルのご相談は、株式会社ええやん(OKデザイン)へ
「自社の強みを言葉にしたい」「ポータル依存から脱却して反響を増やしたい」「公開後の運用も任せたい」——そんなご相談を、累計取引社数350社以上の実績と「企てる・つくる・広げる」一気通貫の伴走でお受けします。

