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ブランディングとは?を超簡単に解説!


ブランディングとは、自社や商品に対する「信頼」と「特別なイメージ」を作り出すことです。
ロゴやデザインをおしゃれに整えるだけではなく、

顧客から「この会社の商品なら安心だ」「あの店だからまた利用したい」と選ばれる状態を築く長期的な戦略を指します。

大企業だけでなく、中小企業にとってもブランディングは競合と差別化し、ファンを育て、価格競争から抜け出す強力な武器になります。

 

そもそも”ブランド”とは?

一言で言えば、他と区別できるような、商品や企業に対する顧客の印象や評価のことです。

ブランドという言葉から高級品を思い浮かべる人もいますが、必ずしも高価なものだけがブランドではありません。

たとえば、ハンバーガーチェーンの「マクドナルド」は決して高級ではありませんが、「手軽さ」「親しみやすさ」「スピード」といった独自のイメージが多くの消費者に浸透しており、立派にブランドとして確立されています。

また、ブランド=ロゴやデザインと捉えられがちですが、それらはブランドを表現する一部の要素にすぎません。

ブランドを形作る要素には、商品やサービスそのものの品質・価値、企業の理念やメッセージ、社名やロゴ、カラーなどのビジュアル、顧客が得る体験など様々なものが含まれます。

要は、お客様が感じ取る総合的な「信頼感」や「特別感」こそがブランドなのです。

 

ブランディングの基本的な意味

ではブランディングとは何でしょうか?

一言で言えば「自社や商品に望ましいイメージを作り、それを世間に浸透させるための活動全般」

を指します。先ほど説明したブランドを発信して、顧客とコミュニケーションをとっていくことまでが含まれるということです。ただ、これでも若干ブランディングの説明としては不十分です。私達はある本の定義を正としています。

ブランディングとは、戦略的に企業、商品やサービスの強みを引き出し、
環境や時代、消費者のニーズを踏まえながら、消費者や社会に伝わるようなかたちで表現し、
企業のブランド価値を向上させる経営戦略である。
出典『ニューヨークのアートディレクターがいま、日本のビジネスリーダーに伝えたいこと』

ブランディングの思考プロセスを含んだ最も具体的な表現だと思います。

ブランディングは単発の広告施策ではなく、長期的に続ける経営戦略そのものであり、信頼構築の取り組みです。商品の魅力や企業の「本当の良さ・価値」をお客様に伝え続け、顧客との良好な関係を長く築いていくプロセスと言えます

例えばスターバックスは創業当初から広告に頼らず、「スターバックスという企業」のイメージづくり(企業ブランディング)に注力することで成功しました。ブランディングに正解は一つではありませんが、最終的な目的は「あの会社(ブランド)だから選びたい」と思ってもらうことにあります。

ブランディングの役割と目的

ブランディングを経営に取り入れることで、企業はどんな変化を生み出せるでしょうか?ブランディングが競争の中で優位性を築く方法から、顧客との強い絆を育む仕組み、さらには社員のやる気向上や利益率の維持まで、さまざまなメリットを詳しく解説します。

競争優位の確立

ブランディングは、市場での競争に巻き込まれないために非常に重要な要素です。
顧客に「〇〇と言えば御社」と思ってもらえる独自ポジションを築けます。他社にはない強みや価値を明確に伝えることで価格競争を避け、自社を選んでもらいやすくなります。結果として「安いから選ぶ」ではなく「このブランドだから選ぶ」という状況を作り出せます。

顧客の愛着の度合いの上昇

ブランディングの目的は、一度の取引ではなく、顧客との長期的な関係を築くことです。信頼と共感を得た顧客は、自社の製品やサービスを繰り返し選び、他の人にも推薦するようになります。これを顧客ロイヤリティといいます。この現象はBtoCもBtoBも同じことが言えます。

社員のモチベーション強化

ブランドがしっかりと確立されると、社員も自社に誇りを持てます。自分たちが提供するサービスや製品に自信を持ち、やりがいを感じることで、仕事に対する意欲が高まり、生産性が向上します。ブランディングは、社内の一体感を生み出し、より良い組織文化を築いていくのに役立ちます。

以上のように、ブランディングは外向け(顧客)にも内向け(社員)にも良い効果をもたらす重要な戦略なのです。

中小企業にとってもブランディングが必要か?

「うちは小さな会社だし、ブランドなんて関係ないのでは?」と思われるかもしれません。
しかし
今の時代、中小企業や個人にこそブランディングが必要です

良いものを作れば売れる?いい会社でなければ選ばれない!

かつては「良い商品さえ作れば売れる」と言われましたが、市場環境は大きく変化しました。インターネットやSNSで情報があふれる現在、顧客はいくらでも他の選択肢を見つけられますf。同じような品質や価格の商品があれば、最終的に選ばれる決め手は「この会社になら任せても安心」といった信頼感だと多くの経営者が実感しています。

言い換えれば、「いい会社に見えなければ選ばれづらい」時代なのです。中小企業の場合、広告予算や知名度で大企業に及ばなくても、ブランディングを通じて企業イメージを磨き上げることで、顧客から選ばれる理由を作り出す必要性が以前にも増して高まっています。

中小企業におけるブランディングの課題

必要性は理解しても、「現実問題としてブランディングに踏み出せない…」という中小企業経営者も多いでしょう。中小企業が直面しがちなブランディング推進の課題には次のようなものがあります

課題① リソース不足

「人も時間もお金も足りない」という悩みはよく聞かれます。専門部署どころか専任担当もいない中小企業では、ブランディングは後回しになりがちです。また大企業のように巨額の広告費を投入できないため、限られた予算・人員で工夫して進める必要があります

課題②何から手をつけていいかわからない

ブランディングの概念が漠然としており、「結局ロゴを変えればいいの?SNSを頑張ればいいの?」と全体像が掴めないケースです。明確な戦略や計画がないまま手探りになると、途中で行き詰まりやすくなります。「そもそもブランディングとはロゴをおしゃれにすることではない」と理解し、本質から考える必要があります。

課題③ 短期的な成果を求めすぎてしまう

中小企業は日々の売上も重要なため、「ブランディングに時間を割いている余裕がない」という声も。確かにブランディングはマーケティングのように翌月すぐ売上が伸びる類のものではなく、成果が見えにくい長期戦です。効果がすぐに数字で出ないことで焦り、途中でやめてしまうともったいない結果になります。

課題④ 社内の意識統一が難しい

ブランディングは経営者の頭の中だけで完結していても意味がなく、社員全員でブランドを体現することが大切です。しかし部門間で意見が合わなかったり、現場まで理念が浸透しなかったりと、社内で足並みを揃えることが難しい場合があります。トップがブランド方針を明確に打ち出し、全員で共有する仕組みづくり(インナーブランディング)が必要です

課題⑤ 専門知識・ノウハウの不足

ブランド戦略の立案や市場調査、デザイン制作など、多岐にわたる知識が要求されるため、「自社にはブランディングのノウハウがない」という不安があります。外部のブランドコンサルタントに頼むにも費用面のハードルがあります。まずは自社でできる範囲から小さく始め、必要に応じ専門家の意見を取り入れるといった現実的な進め方が求められます。

これらの課題に対処するには、一度に完璧を目指すのではなく「限られたリソースでも優先順位をつけて進める」ことが肝心です。次章では、その具体的な進め方としてブランディングの基本手順を解説します。

ブランディングの手順・進め方【中小企業向け実践ガイド】

ブランディングというと漠然としていますが、基本的な進め方(ステップ)があります
自社の状況に合わせてアレンジしつつも、順を追って取り組むことで効率よくブランド構築ができます。一般的には次の4つのステップで進めると良いでしょう

ステップ1: 自社と市場の分析(環境分析)

まずは現状を正しく把握することから始めます。自社の強み・弱み、競合の状況、顧客のニーズや市場トレンドを徹底的に洗い出しましょう。具体的には、SWOT分析(自社の強み・弱みと外部環境の機会・脅威の分析)や3C分析(自社Company・顧客Customer・競合Competitorの分析)、PEST分析(マクロ環境の分析)などのフレームワークが役立ちます。

中小企業の場合、「大企業にはない自社の良さは何か?」にフォーカスすることがポイントです。たとえば「意思決定の速さ」「顧客との距離の近さ」「職人技術」など、自社ならではの強みをリストアップしましょう。同時に既存顧客が「なぜ自社を選んでくれているのか」を調べ、そこに潜む自社の魅力(=ブランドの種)を見つけます。このステップを踏むことで、後の戦略立案に軸ができます。

ポイント: 感覚や思い込みではなくデータに基づいて分析することが重要です。顧客アンケートやヒアリングを行ったり、営業担当から生の声を集めたりして、「選ばれている理由」「選ばれていない理由」を定量・定性両面で把握しましょう。

ステップ2: ブランド戦略の策定(ブランドの核を決める)

次に、分析結果をもとにブランドの方向性や核となるコンセプトを決めます。具体的には以下のような項目を検討します。

  • ブランドコンセプト・理念: 自社はどんな価値を提供し、社会にどんな存在意義があるのか。

  • ターゲットとポジショニング: どのような顧客層に、どんなシーンで選ばれたいか。また競合に対して自社ブランドをどう位置付けるか。

  • ブランドアイデンティティ(視覚・言語要素): ブランド名、ロゴ、カラー、スローガンなど。ブランドの個性を表す視覚デザインやメッセージを統一して設計します。例えばロゴマークやキャッチコピー一つとっても、そこにブランドの約束や世界観を込めるイメージです。

これらを**企業理念(ミッション・ビジョン・バリュー)**と整合させながら策定することが重要です。中小企業の場合、経営者の想いがブランドの核になるケースが多いため、トップ自らがしっかり言語化することが成功への鍵となります

ブランド戦略を言葉にまとめたブランドステートメントブランドガイドラインを簡易でも良いので作成すると、社内外で共有しやすくなります。「何をもって自社らしさとするか」がぶれないよう、この段階で決めたことを後々まで一貫して貫く覚悟を持ちましょう

ステップ3: ブランド体験の設計と発信(一貫した情報発信)

戦略が定まったら、実際に顧客とのあらゆる接点でブランドを体現・発信していきます。具体的には:

  • 製品・サービス: 商品そのものの品質向上はもちろん、パッケージデザインやメニュー構成などにもブランドコンセプトを反映します(例:高級感を打ち出すなら包装にも統一感を持たせる等)。

  • コミュニケーションツール: ロゴやブランドカラーをWebサイト、パンフレット、名刺、店舗看板など全てに統一して適用します。また発信するメッセージやトーンも、「親しみやすい」「高級感がある」などブランド人格に合わせて統一しましょう。SNSやブログ、プレスリリースなどの内容も一貫性を保ちます。

  • 顧客体験の演出: 接客対応やアフターサービス、SNSでの顧客とのやりとりに至るまで、ブランドらしい体験を提供することを意識します。例えば「温かい人情味」が売りのブランドなら、電話やメールの対応もフレンドリーにする、といった具合です。顧客とのエンゲージメント(関係構築)を高め、感情的なつながりを育てましょう

重要なのは、どのチャネルでもブレないメッセージと体験を提供することです。ここで社内教育(インナーブランディング)も欠かせません。スタッフ一人ひとりがブランドの担い手として、自社のブランド理念や約束を理解・実践できるよう研修や共有ミーティングを行いましょう

また、中小企業は大企業のような大規模広告は難しくても、SNS活用や地域イベント参加など低コストでも工夫できる発信手段が豊富にあります。地道でも継続して情報発信を続けることで、少しずつブランドの認知と共感が広がっていきます。

ステップ4: 効果検証とブランドの維持・改善

ブランディング施策を始めたら、定期的に効果を測定・検証しましょう。売上やアクセス数など短期的な数字だけでなく、「ブランドに対する認知度・好感度がどう変化したか」を捉えることが大切です。具体的なKPI指標については次章で詳しく述べますが、アンケート調査やSNSでの反応、リピート率などからブランド浸透度を把握します

検証の結果、ブランド戦略にズレや問題があれば軌道修正も必要です。例えば、「想定したターゲットには響いていない」ことが分かればメッセージを変える、「社内でブランド方針が守られていない」場合は改めて周知徹底する、といった具合にPDCAサイクルを回してブランドを育てていきます

ブランディングは一度作って終わりではなく、市場環境や顧客の変化に合わせて進化させ続けるものです。定期的にブランドの健康診断を行い、「顧客からどう見られているか」「望むブランドイメージと乖離していないか」を確認しながら、長期的にブランド価値を高めていきましょう。

ブランディングとマーケティングの違い

結論から申しますと、「マーケティング=売る仕組み」で「ブランディング=選ばれ続ける仕組み」です。
ブランディングが長期的に顧客との信頼関係を築くのが目的なのに対し、マーケティングは商品を効率よく売るための戦略・活動全般を指します。株式会社ええやんでは、マーケティングの一部としてブランディングという整理をしており、マーケティングが包括的な「市場戦略」であり、その中に「ブランド戦略」があるという考え方です。

マーケティングの定義

定義:商品やサービスを市場に届け、売れる仕組みをつくること全般。
目的:市場の需要を把握し、効率よく売上を拡大する。
手法:4P(Product, Price, Place, Promotion)をはじめとした戦略設計。
特徴:短中期から売上成果を求める活動が多い

ブランディングの定義

定義:顧客の心の中に「この会社・商品はこういうものだ」という認識や感情を築く行為。
目的:信頼や共感を積み重ね、選ばれ続ける理由を育てる。
手法:ブランドアイデンティティの言語化、ビジュアルデザイン、体験設計など。
特徴:長期的に効いてくる投資。すぐに売上へ直結しにくいが、土台になる。

株式会社ええやんのブランディングについて

株式会社ええやん OKデザイン事業部は、大阪を拠点に全国のお客様へブランディング支援を行っています。
“らしさ”を活かして組み直す「リブランディング」の考え方を大切にし、単なる見た目の刷新ではなく、企業やサービスが本来持っている価値を今の時代に合ったかたちで再設計します。

ええやんのブランディング支援の特徴

  • 独自ポジションの確立:差別化による「選ばれる理由」をつくる

  • 顧客の愛着度向上:長期的な関係性を育て、リピートや推奨につなげる

  • 社員のモチベーション強化:誇りと一体感を生み出す

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350社以上の取引、400件以上のプロジェクト実績があり、中小企業から大手まで幅広い業種の企業をサポートしてきました。ロゴやVI設計、Web制作、コピーライティング、動画制作、営業資料、SEOなど、ブランディングに関わる領域を一貫して対応可能です。“見せかけ”ではなく“芯のあるブランド”をつくりたい、そんな企業の伴走者として、御社の「らしさ」を磨き上げるお手伝いをいたします。
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まとめ

大企業だけでなく中小企業にとっても、ブランディングは競合と差別化し、顧客から選ばれ続けるための必須戦略です。限られたリソースでも、自社の強みを言語化し、一貫した体験として顧客に届けることから始められます。目先の売上に追われがちな時代だからこそ、長期的に選ばれ続ける「理由」を育てることが、結果的に安定した成長と未来の成果につながります。